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2017年3月17日

原発事故子ども・被災者支援法の理念に基づき避難者の選択を尊重して、住宅支援を継続することを求めます

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

 

東日本・津波・原発事故大震災から6年が経過しました。政府が設定した避難区域外から避難した区域外避難者に対する災害救助法に基づく住宅支援(応急仮設住宅の供与)がこの3月31日をもって打ち切られようとしています。

国は、この間「復興加速化」の名のもとに、避難指示区域を次々と解除し、帰還促進政策を図ってきました。既に田村市都路地区、南相馬小高地区、川内村、楢葉町、葛尾村の避難指示区域(帰還困難区域を除く)は解除とされ、この3月31日には浪江町、飯舘村、川俣町が、4月1日には富岡町の政府指示避難解除準備区域、居住制限区域が解除になります。

 

経済的な圧力で望まない避難元へ帰還を強いるな

しかし避難者の意向はどのように受け止められたのでしょうか。各地の説明会では多くの人たちが、「解除は時期尚早」「解除すべきではない」と表明されました。帰還に関する意向調査でも「帰還する」としているのは高齢者の1・2人世帯が多く、若い世代は帰ってきません。避難指示が解除されても、空き家ばかりで高齢者がぽつりぽつりと住む地域になってしまわないでしょうか。

人々が元の暮らしを取り戻し、幸せにくらすことが「復興」であるとするならば、現在政府が進めている拙速な帰還政策は、「復興」とは程遠いものと言わざるを得ません。

多くの避難世帯が避難継続を求めている中でのこの住宅支援の打ち切り措置は、特に家族がわかれて避難をしている世帯に対しては、更なる経済的な困窮を強いるものであり、望まない帰還を強いるものです。

自主避難者支援を目的に2012年6月に議員立法で成立した「子ども・被災者生活支援法」の精神は、踏みつけにされています。この支援法は、「避難する権利」を認めたものです。避難する選択をしても、避難せずに留まって生活をする選択をしても、いずれの場合でもその方の自己決定権を尊重し国が責任をもって支援する、ことが「避難する権利」の実質的な意味の筈です。

政府は被災者の置かれている状況や意思をまったく無視し、強引な早期解除・帰還促進の政策を進めています。このやり方は、経済的な圧力をもって被災者に早期帰還を強いるものです。

 

人間のための復興を

現在、除染やインフラ整備、事故由来の放射性廃棄物の減容化施設などに多額の予算が支出されていますが、本当に有効なのでしょうか。一方で、除染以外の被ばく対策は殆ど行われておらず、子ども保養も民間団体が細々と行っているにすぎません。「復興」の名のもとに、表面上避難者を減らし、被ばく影響を否定されることによって、原発事故被害者は追いつめられています。被害を過小評価するのではなく、原発事故の責任を明らかにし、被害者が生きがいと尊厳をもって生きていけるような措置を講じることこそが、求められています。

国がやるべき事は、区域外避難者への支援を更に強めることです。

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