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2017年9月12日

消費者庁消費者制度課
消費者契約法意見募集担当 御中

消費者契約法の見直しに関する意見

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

第3条第1項関係(1)について

(意見)

消費者契約の条項を定めるにあたり、「条項の解釈について疑義が生じることのないよう」という主旨の文言を加えることに賛成します。更に、「契約条項においてその意味を一義的に確定することできない場合には、条項の使用者に不利な解釈を採用すべき」とする「条項使用者不利の原則」を明文化してください。

(理由)

もともと事業者と消費者の間には大きな情報等の格差があることを踏まえると、いくら消費者契約の状緒を定めるにあたっては、その内容が消費者にとって明確かつ平易なものになるように配慮することが事業者の努力義務とされているとはいえ、常に消費者が事業者から不利な解釈を押し付けられるおそれがあることが考えられます。「契約条項においてその意味を一義的に確定することできない場合には、条項の使用者に不利な解釈を採用すべき」とする「条項使用者不利の原則」の明文化は必要です。

 

第3条第1条関係(2)について

(意見)

事業者の情報提供に関して、考慮すべき要員となる個別の消費者の事項に、当該消費者契約の目的となるものについての知識及び経験」を加えることに賛成します。更に、「当該消費者の年齢」も加えてください。

(理由)

成年年齢の引き下げが盛り込まれた民法改正案が秋の臨時国会に提出される可能性があります。若者の消費者被害については、未成年取消権がなくなる20歳を境に急激に増えています。若年成人に対する消費者被害の防止・救済のための制度整備がされることなく成年年齢引き下げが実施された場合、消費者被害が増加することは明らかです。消費者委員会の答申書に「付言」としてある通り、喫緊の課題として「年齢」を明記することが必要です。

 

第4条第2項関係について

(意見)

不利益事実の不告知の規定において、事業者の主観的要件に「重大な過失」を加えることに賛成します。

(理由)

事業者により不利益事実が告知されなかったために生じた消費生活相談において、これまでは故意に告知をしなかったことの証明は消費者にとって困難でした。「重大な過失」を規律の対象に含めることにより、交渉がすすみ消費者被害の救済につながります。

 

第4条関係について

(意見)

高齢者・若年成人・障碍者等の知識・経験・判断力の不足に乗じて過大な不利益をもたらす、いわゆる「状況利用型」の「つけこみ型不当勧誘」についても不当な勧誘として規定してください。

(理由)

高齢者の判断力の不足につけ込み不必要な契約をさせられたという被害が多発しています。また知的障碍者が高額な商品を買わされるという被害も出ています。前回の法改正で過量契約に関しては規定が設けられましたが、違うものを次々と買わされたり、安いものを高く買わされたりなど判断力の不足につけ込んだ被害は後を絶ちません。

また、若者の消費者被害は未成年取消権の適用がされない20歳を超えると急激に増えています。成年年齢の引下げ対応検討ワーキング・グループの報告書の中で制度整備の必要性が報告されましたが、制度的対応がとられず成年年齢が引き下げられると、さらに被害数が増えるおそれがあります。

この点は専門調査会報告書で「重要な課題として、民法の成年年齢の引下げの存否等も踏まえつつ、今後も検討を進めていくことが適当」とされ、消費者委員会の答申書にも「喫緊の課題として付言する」とされています。

 

第9条第1項関係(1)について

(意見)

「平均的な損害の額」については事業者が立証責任を負うべきであると考えます。

(理由)

もともと事業者と消費者の間には大きな情報等の格差があることを踏まえると、情報が乏しい消費者が立証することは難しいのは明らかです。消費者に立証させるのであれば、包み隠すことなく事業者側が消費者側に必要な算定根拠資料を提供すべきです 。

 

その他

(意見)

約款の事前開示に関する義務規定が必要と考えます。

(理由)

改正民法で定型約款が定義され、相手方の請求があった場合には条項準備者は定型約款の内容を示さなければならない規定が設けられましたが、「事業者に対する請求がなければ事前に開示する必要がない」との誤解が生じてしまう恐れがあります。

消費者契約法では事業者の努力義務として、事業者が消費者契約の内容について必要な情報を消費者に提供する旨が定められています。この開示請求権を消費者が行使することは難しいことを考えると、消費者契約法において約款の事前開示に関する義務規定を置くべきです。

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