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2018年1月25日

「都市ガスの情報開示と料金体系に関するアンケート」結果のご報告、および意見提出

2017年4月から都市ガス小売事業が全面自由化され、新たな事業者の参入が可能となりました。

同時に、多くの既存ガス小売事業者(旧一般ガス事業者)の一般家庭向け都市ガス料金の経過料金規制措置が撤廃されました。

全国消費者団体連絡会(浦郷由季事務局長)では、都市ガス自由化によって、選択できる新規参入があることと共に、消費者が適切に選択できるよう標準的な料金メニューが公表されること、また都市ガス料金の低廉化は大変重要であると考えます。

そこで、全国消団連では、都市ガスを販売する登録ガス小売事業者の情報開示と料金体系の状況についてアンケート調査を実施し、結果をまとめました。

 

【調査概要】

調査用紙配布
事業者

都市ガス事業者のうち、公営事業者を除く自由化前の一般ガス事業者(現在の一般ガス導管事業者)178事業者

回答事業者

126事業者(回答率:71%)

調査期間

2017年11月28日〜12月22日

調査方法

各事業者に調査用紙を郵送し、メールないしFAXでご回答いただきました

 

【調査結果のポイント】

1.都市ガス料金の標準メニューは、124事業者(98%)が公表をしており、公表方法の多くは、ホームページ(108事業者、86%)でした。

2.都市ガス供給と組み合わせたサービスは、約3分の2(66%、83事業者)が「ない」と回答しており、「ある」と回答したのは41事業者(32%)でした。

その中でもっとも多かったのが、電気供給サービスとの組み合わせ(33事業者、回答事業者のうち80%)でした。

3.標準世帯でのガス使用量に基づく平均的な月額料金例は、約3分の2(86事業者、68%)が公表していました。

他方、「公表する予定はない」という事業者も15事業者(12%)ありました。

公表方法の多くは、ホームページ(78事業者、80%)でした。

4.ガス託送料金相当額については、「公表している」が50事業者(39%)、「公表する予定」の11事業者(9%)を加えると約半数近くとなりますが、「公表を予定していない」が45事業者(36%)ありました。

「公表している」「公表予定している」内容については、ほとんどの事業者(57事業者、93%)が「ガス託送料金の料金単価」でした。

5.都市ガス自由化後の料金体系の変更は、7事業者がすでに「実施」しており、「予定している」が5事業者、「検討中」が10事業者でしたが、8割を越える103事業者(82%)は「現時点では予定していない」でした。 

変更内容は「全体的に値上げの方向」が2事業者、「使用量の少ない場合の料金を値上げして、使用量の多い場合の料金を値下げする方向」が1事業者、「全体的に値下げの方向」が9事業者、「その他」が10事業者でした。

変更の案内の多くは、「チラシ全戸配布」「ホームページ」でした。

 

また、今回の調査結果をふまえ、以下の意見を提出しました。(1月25日)

 

【提出先】

電力・ガス取引監視等委員会委員長、日本ガス協会、内閣府消費者委員会委員長

 

都市ガスの情報開示と料金体系に関する意見

 

2017年4月から都市ガス小売事業が全面自由化され、新たな事業者の参入が可能となりました。

同時に、多くの既存ガス小売事業者(旧一般ガス事業者)の一般家庭向け都市ガス料金の経過料金規制措置が撤廃されました。

全国消費者団体連絡会では、都市ガス自由化によって、選択できる新規参入があることと共に、消費者が適切に選択できるよう標準的な料金メニューが公表されること、また都市ガス料金の低廉化は大変重要であると考えます。

そこで、全国消費者団体連絡会では、都市ガスを販売する登録ガス小売事業者の情報開示と料金体系の状況についてアンケート調査を今般実施し、その結果をまとめました。

この結果を踏まえてこれまでの都市ガス自由化の状況を振り返り、対応が必要と考えられる課題について以下の意見を申し述べます。

 

 記

1.「平均的な月額料金例」「ガス託送料金相当額」を公表していない事業者に対し、公表するよう指導・推奨してください。

都市ガスの料金の情報開示に関し、「平均的な月額料金例」「ガス託送料金相当額」を公表していない事業者が一定あることが弊会アンケートからも分かりました。

これらの公表は、「ガスの小売営業に関する指針」「適正なガス取引についての指針」において、「望ましい行為」とされています。

この指針に即し、早い時期に公表することを指導・推奨してください。

 

2.「規制なき独占」が生じないような対応を求めます。

料金体系の変更(とりわけ、値上げの場合)は、当該エリアの消費者にとっては大きな問題です。

今回のアンケートでは都市ガスの小売自由化以後、料金体系を変更した(または予定している)12事業者のうち2件が値上げした(または予定である)との回答がありました。

少量需要家への値上げを実施ないし検討している事業者もあります。

これらのいずれの地域においても、新規事業者参入およびスイッチングがまったく進展していない状況にあると認識をしています。

経過措置料金規制がすでに解除された一方、新規事業者の参入は進んでおらず、消費者にとっての選択肢が確保されない中でこのような動きが広がれば、当初より懸念されていた「規制なき独占」による消費者不利益が現実のものとなり、消費者の立場からは、都市ガス自由化は失敗だったという評価にならざるを得ません。

 この点に関わる実態調査とそれに基づく対策について、電力・ガス取引監視等委員会(料金審査専門会合・制度設計専門会合)などにおいて審議し、今後「規制なき独占」による消費者不利益が広がらないような対応を実施してください。

 

3.都市ガスの情報開示と料金体系に関する調査を定期的に実施し、ホームページや審議会での報告などを通じて消費者に情報提供してください。

資源エネルギー庁ガスシステム改革小委員会での都市ガス自由化をめぐる論議経過を踏まえるならば、経過措置料金規制を撤廃した事業者の料金体系変更の動向などを、事後監視をすることとされています。

この事後監視の一環として、電力・ガス取引監視等委員会や日本ガス協会において、弊会が今回実施したような都市ガスの情報開示と料金体系に関する調査を実施するとともに、調査結果のホームページでの社会的
公表や消費者団体などへの報告を行うなど、適宜消費者への情報提供を行ってください。

 

「都市ガスの情報開示と料金体系に関するアンケート」結果報告書 pdf540KB)

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