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2018年12月2日

意見 経済産業省の今後の原発開発方針について
〜新たな小型原発の開発には反対します〜

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

11月14日に同省内で開催された国際会議において、武田伸二郎・資源エネルギー庁原子力国際協力推進室長が「地球温暖化対策」を名目として、国内の多くの原発が2040年頃に寿命を迎えることを受け、新たな小型原発の開発を進め、2040年頃までに新たな小型原発の実用化を目指すとの表明を行った旨の報道がありました。

また、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを大量に燃やす原発が必要であり、東京など大都市圏の需要を満たすには大型の原発も必要であり、従来の軽水炉の改良も目指すとしています。

 

政府が今年夏に決定した「エネルギー基本計画」では新設には言及しておらず、世耕弘成経産相の国会答弁でも「新設、建て替えは全く考えていない」として答弁してきました。日本は原発の新増設に踏み出すつもりなのでしょうか。

 

東京電力福島第一原発事故から、7年9か月となります。

エネルギー基本計画でも、常に踏まえるべき点として「東京電力福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて取り組むこと」等を原点とした筈です。国は東京電力福島第一原発事故が起したこと、事故以降で明るみに出た多くの事実に真摯に向き合うべきです。

福島第一原発事故は未だ継続中で甚大で回復不可能な被害が広範囲にわたり生じています。事故原因の究明は終わっていません。廃炉・除染・賠償等の費用は上方に膨れ上がり、莫大な金額になっています。ふるさとや文化、自然や人々のつながり、暮らしも失われました。更に解決できない核のゴミ処理、地震大国である事故のリスク、事故に対応するための膨大なコストと想定される広範な国土の荒廃、そもそも被ばく労働を前提とする原発、など数多あります。

2012年に行われたエネルギーの未来に関する「国民的議論」においては、検証委員会は「少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会にしたいという方向性を共有している」と結論づけている筈です。

 

やるべき方向が違います。近年の世界のエネルギー情勢の変化と国際的動向を踏まえるべきです。原発廃炉、核のゴミ処理、再生可能エネルギー分野の技術革新、省エネ・エネルギー需要削減のために、国の費用と技術を集中させるべきです。

 

私たちは、目先の損得や金よりも大切な命とふだんの暮らしを大切にする社会で生きたいと願います。このことは、私たちが東京電力福島第一原発の事故で深く学び返したことです。

新たな小型原発の開発には反対します。

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