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2018年12月6日

水道法の「改正」について

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

日本における水道行政は、赤痢等伝染性の強い疫病に対する対策の観点から、衛生行政として実施されてきました。戦後は市町村公営を前提として普及率の向上に努めながら、一方での水需要の増に伴って、新たな水源開発や用水供給事業を目的とした広域的水道事業が手掛けられてきました。近代水道から1世紀が経過し、日本の水道の普及率は約96%となり、日本は世界で15か国とも言われる数少ない「蛇口から出た水を安心して直接飲むことができる国」となっています。

一方で、1万1千を越える水道事業体の多くが財政的・技術的基盤の弱い小規模事業体であり、現代社会における環境汚染、水道水源の劣化に対応した対策が十分とは言えない状況や、料金では10倍もの格差が生じていること、5割の自治体で原価割れしていること等も指摘されています。

 

90年代以降、水道は「経済財」なのか「公共財」なのか、議論がされてきました。

 消費者は、水道は国民の生活のみならず生命に直結する極めて重要なインフラであると認識しています。水道事業の「公共財」としての性格から考えて、その維持・管理や運営は、費用負担も含めて本来、国や地方公共団体が担うべきものであり、個別の業務の委託にとどまらず運営や施設の更新投資まで民間企業に任せてしまうということには、慎重さが必要と考えます。

 

その上で以下の点を求めます。

 

  1. 海外の多くの「民営化」の失敗の事例を教訓として学び尽くして政策に反映させ、水道料金の高騰やサービスの質の低下を起こさないこと。
  2. 「蛇口から出た水を安心して直接飲むことができる」日本の水道の水質を維持し続けること。
  3. 水道事業の政策変更によって「地域」の維持を困難にしたり、地域の切り捨てにつながらないようにすること。
  4. 施設の更新投資については、国や地方公共団体が税負担も含めて責任を持つこと。
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